2013年10月19日土曜日

だれもが関わり合えるように(4年・総合)

4年生は『手と心で読む』という、国語の教科書の中の資料を使って
「だれもがよりよく関わり合う」ということについて学習します。
その一環として、盲ろう者の方々にゲストティーチャーとして桃五小に来ていただき
日ごろの生活のことなどをうかがいました(10月11日金曜5,6時間目)。

盲ろう、とは、「目(視覚)と耳(聴覚)の両方に障がいをあわせもつ人」のことをいいます。
この障がいがあると、情報やコミュニケーション、移動などさまざまな場面で、
制限された不便な生活を強いられてしまいます。
周囲の人の支援やこの障がいについての理解が必要です。
盲ろう、と言っても、その機能の状態には個人差があり、
まったく見えない人、光は見える人、
補聴器をつければかろうじて音は聞こえる人、まったく聞こえない人などさまざまです。
触手話や指文字などは覚えるのが難しく、みなさん何年も勉強して覚えたそうです。





盲ろう者の方々(中央の男性2人)と、会話や外出を手伝ってくれる通訳介助者の方々。(左右の女性)



「子どもの頃は本を読むのが大好きだった」

「子どもの頃はソフトボールが得意だった」

 いらしてくださった盲ろう者のお二人は、いずれも子どもの頃は目が見えていて、
大人になり社会に出てからだんだんと目が見えなくなっていったそうです。
 仕事も出来なくなり、閉ざされた状況の中で、東京都盲ろう者友の会というところで
生活のための訓練を受けることができたり、
自分と同じような障がいのある人たちがいるということを知り、
仲間を作れるようになったとのことでした。

 授業の中では、点字ブロックの説明や点字を作るための道具、点字で書かれた本、
みんながふだん使っている製品の中で工夫されているものなどが紹介されました。

点字ブロックには「警告(左・点状)」と「誘導(右・線状)」の2種類あり、警告のところで停止します。ブロックの上に自転車などが置かれていると、うまく歩くことが出来ません。

みんながふだん飲んだり食べたりしているものの容器にも、点字やぎざぎざなどの工夫があると説明しています。

点字を打つための道具。

点字の本(左)と墨字の本(文字で書いてあるもの・右)の厚さくらべ。同じ内容でもこれだけ厚さが違います。

点字つきのルービックキューブでスゴ技も見せていただきました。

配られた指文字表を見ながら、自分の名前を表す
練習をしました。




授業の最後に、手と手でごあいさつ。その人によって手の大きさや肌の感触が違うので、手でごあいさつすることは大事なコミュニケーション手段です。


なかなかふだんの生活の中で障がいのある人を見かけない、
それはどういうことなのか、おうちでも、話し合ってみてくださいね。


なお、ゲストティーチャーとして来て下さった方々も出演されている
「知ってください 盲ろうについて」という動画もあります。
ぜひご家庭でごらんください。
(色の違うところをクリック・15分)